日本の自治体のほとんどが、海外の方向けに自分の街のことを一言で表す英語のスローガンやコピーを持っていないのがもったいない、という気づきから、雑誌Discover Japan&クリエーティブディレクターのキリーロバ・ナージャ&Creative Project Baseで、日本の市町村の英語スローガンを作るお手伝いをするプロジェクトを開始。最初にやろうと決断された市は、天理市です。
天理市には、歴史的な観光スポットがたくさんありますが、特徴はその時代の幅広さです。古墳時代(3世紀末~7世紀頃)の古墳が約1700基、720年に完成した日本書紀にすでに記されている日本最古の道「山の辺の道」、日本最古の神社と言われる大和神社(起源はB.C.475年。奈良時代には遣唐使が渡航の安全を願い、第二次世界大戦時は戦艦大和も祈願した)と石上神宮(3世紀後半に創建、369年に作られたという日本最古の剣「七支刀」が出土)があり、また近代~現代に目を向ければ、天理教の総本山や、最初のシャープペンから最新の研究までの展示室もあるシャープ総合開発センター、若者たちが集うお洒落なカフェやハイカーに人気のトレイルセンター、そして駅前には古墳を模した現代的なデザインの駅前広場「Cofufun」があります。
「日本最初の私立の外国語学校として始まった天理大学の学生たちと一緒に作れませんか」という市長のアイデアも取り入れ、学生さんたちに、最近コピーライター養成講座でも人気になっているナージャ直伝「英語スローガン開発ワークショップ」を実施。全部で450本の言葉を、学生と市役所職員の方々と市民参加型で開発し、最後1つの言葉にブラッシュアップしました。
そして出来上がった言葉は「Time Travel City」。そしてよりメッセージ化した「Be a Time Traveler」。市ではグリーンモビリティーの実証実験も行う予定とのことで、過去~現代~近未来までが味わえることとなります。今後の天理のインバウンド向け観光に活用されます。
住民向けのスローガンはあるけど、海外向けはない、または翻訳サイトで直訳している、という市区町村の方々。インバウンド観光客が来てない間に、整備しやすく、また、整備すべきは、言葉だと考えて、このプロセス、開発してきました。ご興味ある方はぜひご連絡ください。このチームでしかできないプロセスでお手伝いさせていただきます。